バドミントン観戦Tips

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 祝ユーバー杯優勝!
 今回は優勝を狙えると思っていた人も多いと思います。
 日本はもともと強い上に、開催国タイが頑張って中国を撃沈したため、予想外にあっさり優勝できました。

ユーバー杯 - Wikipedia
1981 Uber Cup - Wikipedia英語版

 最後に優勝したのは1981年大会で、このときは決勝でインドネシアに6-3で勝ち(当時はシングルス×5、ダブルス×4の計9試合で争った)、5回目の優勝を果たしています。
 というわけで今回2018年は6回目の優勝になります。
 男子が2014年に初優勝したのに比べると、女子は過去の黄金期で相当勝っていました。

 なお優勝回数1位は14回の中国で日本の6回はそれに次いで2位となります。
 以下インドネシア3回、アメリカ(!)3回、韓国1回。
 以上、wikipediaの受け売りでした(^_^;)



[1]WOMEN OF THE RISING ‘STUN’! – UBER CUP FINAL: TOTAL BWF TUC FINALS 2018 - BWF
[2]Japan crush Thailand to clinch first Uber Cup in 37 years - The Star
[3]Japan end 37-year wait with Uber Cup victory - BadmintonPlanet.com


山口茜
「昨日タイは中国に勝っていたので厳しい試合になると思っていました。
自分はちょっと緊張していました。
インタノン選手はコート奥からのショットが強力なので、いろいろなショットを打つことで彼女の体勢を崩し続けることを狙いました。
勝ててよかったです。」[1]

奥原希望
「この優勝は世界選手権優勝とはまた違って格別です。
チームメイトたちを信じていましたから、自分は自分のやるべきことに集中しました。
山口選手が1試合目を勝ってくれたのでチームのみんながいい雰囲気になりました。」[1]
「山口選手がまったく緊張したところを見せずにプレーしているのにとても勇気づけられました。
私たちはこの素晴らしい勝利のためにそれぞれの役目を果たすことができました」[2]
「たくさんの強豪国が出場した大会のでまた歴史を作ることができて嬉しいです」[1]
「試合前のパク監督が、タイのファンが全力で応援しても自分達の試合に集中するように指導したのがとても効果がありました。」[2]


 日本代表監督パク・ジュボンは女子の優勝は明日中国と対戦する男子日本代表を勇気づけるだろうと述べた。[1]

 タイ代表監督レキシー・マイナキー(※元インドネシア代表、アトランタ五輪MD金メダリスト)は日本代表の今大会の目覚ましい活躍を称賛した。
 今後タイ代表が中国や日本のような国と勝負できるようになるには、スタミナや体力を向上させる必要があるとのこと。[1]

 「我々は昨日の中国との熱戦のあとということもあり、ベストの力を出すことができなかった。
 初めて決勝にたどり着けたのは今後よりよい結果を出すためにはきっと大きな励みになるだろう。」[2]

 11月の香港オープン(SS)のXDに小林優吾/松友でエントリーしてるようですね。
KobayashiYugoMatsutomoEntry001
 ↑をどこからダウンロードするかは「国際大会の日程と正式なドロー/エントリーリスト」を参照して下さい。

 エントリー番号29に小林/松友です。
 29位ですから上から1ペア棄権が出れば本戦(M)から出られます(今は予選(Q)の1番手)。

 あと21にはユー・ヨンソン/チャン・イェナ(韓国)もいます。相方のイ・ヨンデは国際大会から引退のようですが、ヨンソンはXDでまだ国際大会には出続けるんですね。

 で、「松友/奥原のダブルス、早川/松友のミックス」のページにも書きましたが、XDに出るにもいろいろ理由があります。簡単に言えば

 ・団体戦の控え要員としていちおう準備しておく
 ・XDをやることでダブルスの練習になる
 ・ダブルスの試合をやる前のアップになる
 ・体力的に可能

 て感じでしょうかね(憶測)。
 
 所属は富山のトナミと東京のユニシスですから練習は代表でしかできないでしょう。
 松友はどっちかというと練習・アップ目的で、五輪も終わって余裕ができたのでせっかくだからって感じでしょうか(あくまで憶測)。リオ五輪レースが本格化する前は早川/松友でXDにも出ていました。

 小林は保木卓郎と組むMDの選手で去年の全日本総合は準優勝と期待の若手ペアです。
 小林はミックスはこれまで福島由紀や永原和可那と組んでいます。
 彼にとってももちろん練習になるでしょうが、MDでも後衛なので体力的にちょっとキツイかもしれません。男子でXDを兼任する人はだいたいMDの前衛であることが多いようです(中国のツァン・ナンなどもそう)。ただ韓国のコ・スンヒュンとかMD後衛でXDを兼任してましたし、身体能力が高そうな小林なら行けるかも。

 もちろん上手く行くようならもっと本格的にXDをやるのもいいでしょう。世界女子トップにはツァオ・ユンレイ(中国)のようにXDでもWDでも勝ち上がる選手もいましたし、それを目指すのもありかも(最近引退しましたが)。

 まあもしかしたら今回だけちょっとお試しくらいのことで、大した話ではない可能性もありますが。
 どうなるか楽しみですね。

 5/15-22の日程で行われるトマス杯&ユーバー杯の各国の出場選手が正式に発表されました。
 今回に限ったことではないですが、ベテランを落として少し若手重視で行く傾向があります。


●トマス杯
(.pdf)トマス杯出場者

・日本
MS 佐々木翔、上田拓馬、坂井一将、武下利一
MD 早川賢一/遠藤大由、園田啓悟/嘉村健士、保木卓朗/小林優吾

他の強豪について簡単に気づいたこと言いますと…

・中国
ワン・ツェンミン、シュエ・ソン(怪我)などを飛ばして、MS4番手にはチャオ・ビン(Qiao Bin)。
MDではチャイ・ビィアオが居ない。

・デンマーク
病気のモゲンセンが居ない以外は順当。

・インドネシア
クンコロは入らなかった。全くランク通りの選考。

・インド
スリカンスがいない…。怪我でしょうか?

・韓国
イ・ヒョンイルは入らなかった。他は順当。

・マレーシア
2月のアジア団体選手権は主力がごっそり落ちたメンバーでしたが、今回は順当なメンバーです。


●ユーバー杯
(.pdf)ユーバー杯出場者

・日本
WS 奥原希望、山口茜、佐藤冴香、大堀彩
WD 高橋礼華/松友美佐紀、松尾静香/内藤真実、與猶くるみ/福万尚子

その他の国も女子はあまり変わったところは無いようです。

・中国、韓国、タイ、インドネシア、デンマーク、インド
だいたい順当なメンバー。

・ブルガリア
2月の欧州団体選手権と同じメンバー5人。

・スペイン
カロリナ・マリン、ベアトリス・コラレスを軸に6人で回す。

 [追記]
 リオ五輪の2週間ほど前に、インタノンがドーピングに引っ掛かったのではないかというちょっとした騒ぎがあったのですが、引っ掛かった薬物が治療目的のものであったことが証明され無罪になりました。良かったー。

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 これ以前のインタビューはこちら
 今回もロンドン五輪で負けた悔しさを語っていますが、前回とかぶるので割愛しました。

 2016年の3月下旬から3週連続で行われたスーパーシリーズで、タイのラチャノック・インタノンはインド(SS)、マレーシア(SSP)、シンガポール(SS)を3連勝しました。
 これはシングルスとしては初のことで、この結果2016年4月21日付の世界ランキングで自身初の1位を獲得しました。
 タイでは大きく扱われたようです。

 ※男子ダブルスでは3週連続優勝はイ・ヨンデ/ユー・ヨンソンが達成している。また3週連続ではないが女子シングルスのSS3連勝はリ・シュエルイなどの前例がある。


・インドオープン(SS) ドロー
決勝 ラチャノック・インタノンvsリ・シュエルイ(中国)
https://www.youtube.com/watch?v=qJHHv2gQZxM


・マレーシアオープン(SSP) ドロー
決勝 ラチャノック・インタノンvsタイ・ツーイン(台湾)
https://www.youtube.com/watch?v=_gpad7RnGV8


・シンガポールオープン(SS) ドロー
決勝 ラチャノック・インタノンvsスン・ユ(中国)
https://www.youtube.com/watch?v=jYAHHYkRZDM


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[1]Thailand's badminton 'superwoman' sets sights on Olympics - Bangkok Post(タイ) 201-04-18
[2]Badminton ace Ratchanok visits the prime minister at Government House - Thai VISA News(タイ) 2016-04-21
[3]World No. 1 Ratchanok gets her wish from PM - The Star(マレーシア) 2016-04-21
[4]Latest celeb couple will be formidable badminton team - The Nation(タイ) 2016-04-19

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[1]
インタノン
「・リオ五輪での目標は金メダルだが、(銅であっても)メダルを取れたらもう"スーパーウーマン"になったようなものだと思う。
・3週連続で勝てるとは思っていなかった。ただベストを尽くしたい、それが可能ならそうするだけだと思っていた。
・世界ランク1位になっても気持ちは変わらない。夢をかなえることができたが、まだ1つのステップを終えただけで、またもう1つのステップがある。
・まだまだ改善の余地はあるしもっと強くなりたい。ランクのことはあまり考えたくない。それよりもっと学ぶべきことがある。」

・連戦の疲れから体に痛みを感じているという。

インタノン
「・目を覚ましたとき、足に力が入らなかった。
・疲れていたせいかもしれないが、タイの人たちが喜んでくれるなら構わない。」

・1週を空けてすぐ中国武漢でのアジア選手権に出場し、前回優勝のタイトル防衛を狙う。

インタノン
「・ランク1位を守らないといけないのでこれからは少しプレッシャーがあるかもしれない。一つ一つこなして行くつもりだ。」

・幼い時にバドミントンをはじめたが、それは両親がバンコクのデザート工場で働いてる間の遊びとして始めたものだった。

インタノン
「・最初は楽しくなかった。
・トレーニングもただやっているだけで選手になるつもりはなかった。
・働いている両親の邪魔にならないようにやっていただけだった。
・今では仕事として楽しんでやっている。
・両親をお金のためにわずらわせたくないし、金銭面で助けることもできる。
・若いタイの人たちのアイドルになれて誇らしい。
・より多くの親が子どもたちにバドミントンをさせるようになるだろうから。」

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[2][3]
XieZhuhua01
インタノンのコーチ。

 また後日タイの首相に勝利の報告をしました。

 プラユット・チャンオチャ首相はジョーク交じりに「私は首相官邸の中では一番バドミントンが上手いんだ」と述べ、またインタノンはタイに名声と誇りをもたらしたと賞賛しました。また彼女にはバックとジャケットがプレゼントとして贈られました。
 副首相はタイバドミントン協会への資金援助を検討するとのこと。

 一方インタノンは中国人コーチのシェ・チューフア(谢芝华・謝芝華・Xie Zhuhua)がタイの市民権をできるだけ早く取れるように嘆願し、首相もそれを容れて関係各所に指示をしたという。

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[4]
 プライベートでは、ツイッターでもよく見かけましたし、インスタグラムでも以前から周知のことですが、パンナウィット・"タワン"・ソンナム(Pannawit "Tawan" Thongnuam)と交際中。インスタグラムはこちら

 彼もバド選手で20歳大学生。ポンサナ、タノンサックに次ぐタイのMS3番手で直近の世界ランキングは91位。つうか知らなかったんですが普通に有望選手じゃないですか。動画も検索すれば結構出るレベルです。

 最近の戦績としてはルーマニア国際優勝、その前はメキシコシティグランプリ(GP)準優勝。決勝は韓国のイ・ドンクンに負けましたが、途中パブロ・アビアン(スペイン)やグエン・ティエンミン(ベトナム)などに勝っています。
 さて、インタノンの父親の反応は「試合に集中してほしい。バドミントンに障るようならボーイフレンドがいることには賛成できない」。
 しかし「シンガポールオープンに勝ったら交際の進展を認める」とも言っており、ゴーサインが出た格好だ、とのこと^^

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