このブログ内であちこちに重複して書いたことも多いですし、また新しく分かったこともあるので、ここで整理しておきます。
 賞金は現状では多くありませんが最近はいちおう右肩上がりなので私は楽観しています。
 また2018年以降も増額が予定されています。
 BWF、2018年から国際大会の格付け・賞金に大きな変更 2017-03-19を参照。
----

スーパーシリーズの賞金総額の推移

 各年のスーパーシリーズ全大会の総額の合計が2009年からどのように推移したかという話。この5年間で倍増していました。

ワールドツアー/スーパーシリーズの賞金総額一覧

 各大会の賞金総額はいくらかという話。優勝で数百万円という程度です。スーパーシリーズとは何か、その格は、という話はこちら

賞金総額の最低限度額

 試合の格によって賞金総額の最低限度額が決められており、その金額は年々上昇するように設定されています。

賞金の分配方法

 細かいことですが賞金総額から何パーセントが優勝者に行くかというような話です。

賞金ランキング

 バド情報サイトBadzineが集計・発表した賞金ランキング。
 2015年 / 2016年

賞金は多いのか

 桃田の件で世間的にはバドの賞金は多いと思われているかもしれませんが、上で見た通り他のメジャースポーツ(例えばテニス)に比べればまだまだでしょう。たしかに桃田や高橋/松友などのように世界のトップクラスまで行けば結構稼げますが、裾野は広くありません。スーパーシリーズに出場するクラスでも2回戦まで勝ってやっと黒字というくらいでしょう。

 ただ近年は上昇傾向にあること、スポンサーからの収入で億単位の金をもらってる選手もいること、各国のリーグが立ち上がったりなど、プロ化と待遇改善の傾向があるので、個人的にはそれほど悲観してません。

 各国リーグについては特にインドリーグは金払いが良いようです。詳しくはBadpalの記事当ブログのインドリーグの記事を参照。

 バドミントンはアジアで有力なスポーツ。アジアが今後も大きく経済成長し、それに比例して賞金も上がっていく…となれば話は早いのですが。

選手個人のスポンサー

 賞金はイマイチなのですが、用具契約やイメージキャラクターとして受け取るスポンサーマネーは文字通り桁違いに大きいようです。もちろん超トップ選手たちに限った話ですが。
 まだちゃんとは調べていないのですが、特に大きなものを2つだけ。

(1)リン・ダン(中国MS)…10年で約19億円
↑ 2016年ヨネックス全英オープンの表彰台、ヨネックスのロゴ入りキャップを被るリン・ダン。わざわざキャップを被るのは珍しい。

「ヨネックス」と契約で「売国奴」批判された中国バドミントン“レジェンド”…日本メーカーにスポンサードされると「裏切り者」と罵る中国世論 - 産経ニュース 2015-01-15

 ヨネックスと契約して以来、リンダンモデルのグッズが発売されたり、ヨネックスのプロモーション活動をしたりしているのはご存知だと思いますが、あの契約は巨額でした。
 中国の三大スポーツサイト・網易によると、林丹は昨年10月にヨネックスと契約すると発表。契約期間は10年で、契約金は1億元(約19億円)という大型契約だった。

(2)サイナ・ネワル(インドWS)…3年で約8億円
 ロンドン五輪の銅メダリストです。

Saina Nehwal signs $7.4 million deal - Badzine 2012-09-19

 この記事によれば、スポーツマネジメント会社と3年で740万ドル(約8億円)の契約をし、それによりクリケット以外の選手としてはインドで最も稼ぐスポーツ選手になったということです。

 そのほか、ちゃんと調べてませんが、マレーシアのリー・チョンウェイや中国2番手のチェン・ロンなども億のオーダーかと思われます。


国際大会のスポンサー

BWFには近年大きなスポンサーが相次ぎました。

日本人選手と賞金

 ほぼすべての日本人選手は企業の実業団に所属し、社員として企業から給料をもらう形です。
 それに加えて国際試合などに出場すれば賞金を得られます。
 賞金はどうするのかというと一部はやはり協会に納めることになります。
 大部分を納めるという説もありましたが、それは間違いで、最近このような記事が出ていました。

賞金の1割協会へ/バドミントンの賞金と助成金
http://www.nikkansports.com/sports/news/1628394.html
◆バドミントンの賞金と助成金
 世界ツアーなどで獲得した選手の賞金は、世界バドミントン連盟を経由して日本協会に振り込まれる。日本協会は年度で区切り、賞金を獲得した選手が所属する 都道府県協会に「用器具補助費」との名目で、1割の手数料を差し引き、残り9割を振り込んでいる。その金銭は都道府県協会から選手本人に渡されるか、所属 企業に渡されるかは協会によって異なる。