バドミントン観戦Tips

バドミントンの主に国際試合の情報、観戦に役立ちそうな知識など。リンクはご自由にどうぞ。

2017年03月

2017年第10週(3/7-12) 全英オープン[SSP]

@イングランド、バーミンガム
all england open badminton 2017

ドロー / 試合一覧

協会レポート
バドスピ > 予選1回戦2回戦準々決勝準決勝決勝

全英公式youtube配信
BWF動画公式 > 動画リスト

・時差:日本が9時間進んでいる
現地で12時開始 → 日本で21時開始

・日本人出場選手
MS 上田拓馬、西本拳太、坂井一将
WS 山口茜[7]、三谷美菜津、奥原希望、佐藤冴香
MD 嘉村健士/園田啓悟[3]、保木卓朗/小林優吾、遠藤大由/渡辺勇大
WD 高橋礼華/松友美佐紀[1]、與猶くるみ/福万尚子[8]、福島由紀/廣田彩花
   田中志穂/米元小春
XD 数野健太/栗原文音、渡辺勇大/東野有紗

2016年以前の全英オープン[SSP]

2016年:ドロー試合一覧BWF公式動画リスト当ブログの動画リスト
2015年:ドロー試合一覧BWF公式動画リスト 
2014年:ドロー試合一覧BWF公式動画リスト 
2013年:ドロー試合一覧BWF公式動画リスト 
2012年:ドロー試合一覧BWF公式動画リスト 

次週 2017年第11週 スイスオープン[GPG]

ドロー

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・世界ランキング(トーナメントソフトウェア / BWFファンサイト)
・2017年国際大会カレンダー(BWF公式 / BWFファンサイト / 要約)
・tournamentsoftware(トーナメントソフトウェア)の見方についてはこちら
・トーナメントソフトウェアにドローがなかなか載らない場合はこちらを参照。 

 リー・チョンウェイ(以下LCW)はマレーシアの男子シングルス選手。身長174cm、右利き、34歳。
 直近の世界ランキングは1位(2017-03-02)。

[主な戦績]
 ・オリンピック:銀メダル3回(2008北京、2012ロンドン、2016リオ)
 ・世界選手権:準優勝3回(2011年、2013年、2015年)
 ・全英オープン:優勝3回(2010年、2011年、2014年)
 ・2009年1月以降で世界ランキング1位は324週。


Badminton Unlimited 第157回(2017-01-03)所収。

[要約]
・LCWは史上最も優れたバドミントン選手の1人であろう。
・十数年に渡って男子シングルスの世界トップレベルで活躍し、選手やファンから尊敬を受けてきた。
・33歳(※当時)の現在も世界ランキング1位である。
LeeChongWei001
LCW
「・マレーシア代表には17年ほど所属しているが、自分に残された時間は1、2年ほどだろう。
・引退するまではバドミントンを楽しみたい。
・みんな僕が引退したあとの予定について知りたがっているが、引退後も代表チームのコーチや何かの形でバドミントンに関わり続けるつもりだ。
・関わり続けることは確かだが、それ以上については今はまだ何も決まっていない。」
ChewLawrence001
ローレンス・チュー(マレーシアバドミントン協会[BAM]ジェネラルマネージャー)
「・LCWはマレーシア国内だけでなく世界的なレベルでバドミントンに大きく貢献してきた。
・彼はトップトーナメントで何年も転戦し続けてきているが、それが可能なのは規律というセンスが備わっているからだ。
・その規律と情熱は、マレーシア若い選手のみならず世界中で彼を目指す若い選手たちに受け継がれると思う。」

・LCWはスーパーシリーズ44勝という輝かしい戦績を誇る。
・しかし2つのメジャー大会、オリンピック・世界選手権での金メダルを獲得できていない。
・2016年リオ五輪も決勝で敗れ、3大会連続銀メダルとなり、引退も噂された。
・しかし現在LCWは2017年の世界選手権を目標としている。

LCW
「・次が僕のおそらく最後の世界選手権となるだろう。
・オリンピックにはほとほと苦労させられた。
・リオは最後のオリンピックだったと言えるが、4大会16年に渡って参加したことになる。
・2017年の世界選手権に出場した後は、自分の体のコンディションがどうかを見て、行けると思ったら2018年もプレーするつもりだ。」

・LCWはマレーシアに栄光と誇りをもたらしたが、引退の時はかならずやって来る。
・そこで大きな疑問は誰が彼の跡を継ぐのかということだ。
・現在マレーシアのMSの2番手はイスカンダール・ズルカナイン・ザイヌッディンだ。
・世界ランキングは現在33位でトップの選手からはまだ遠いが、昨年スーパーシリーズの準決勝に勝ち上がり有望な選手であることを示した。

LCW
「・僕が引退した後は彼が跡を継ぐことになると思う。
・彼にはトップ10に入る実力はあると思うが『次世代のLCW』になるには苦労することだろう。
・でもそれはマレーシアだけのことではなく、中国・インドネシア・デンマークも同じ状況に直面している。
・中国が次のリン・ダンを生み出すのはとても難しいだろう。
・インドネシアのタウフィック・ヒダヤット、デンマークのピーター・ゲードの後継者を見つけ出すのに苦労している。
・僕の後継者を見つけ出すのも簡単なことではなく、それには忍耐が必要だろう。」
ZulkarnainIskandar001
イスカンダール・ズルカナイン 戦績
「・自分がLCWの位置に取って代わることは想像もできない。
・マレーシア人にとってLCWは別格な選手なので、当分のあいだ彼に取って代わる選手は現れないと思う。」

・次世代のマレーシア選手たちはLCWから彼の勝利へのこだわりを学ぶことはできるだろう。
・妥協のない厳しい練習など彼がバドミントンのために捧げてきたものが無かったとしたら、今日の彼の地位はなかっただろう。

ローレンス・チュー
「・マレーシアの若い選手たちの中には、LCWの後を継ぐことがどれほど難しいことなのか分かっていない者もいる。
・LCWの後継者は簡単には現れないだろう
・LCWに『今のレベルにどうやって達することができたのか』と聞けば、どれほど多くの練習をこなしてきたかについて答えてくれるだろう。
・じっさい彼は長年に渡って信じられない程の練習をこなしてきた。
・若手選手たちも彼と同じくらいそれをやることができれば、彼の後継者になる者が現れるかもしれない。」

LCW
「・マレーシアには若い有望な選手が多くいるが、彼らの中には大志や一番になろうという勇気が欠けた選手もいる。
・自分が若かった頃を思い出してみると、練習や試合のあいだ、自分は高い期待を持ち高い目標を設定していた。
・そういう面で自分の態度はチームメイトたちとは違っていたし、コーチが練習中になんと言おうと、自分が誰よりもしっかりと練習をやろうと思っていた。
・どんな練習内容であっても、自分がいちばん上手くやろうとしていた。
・それが今ある自分を作ったのだと思う。
・若手選手たちも夢を追って、決して諦めないでほしい。」


動画

2016年マレーシアマスターズ[GPG]
決勝 リー・チョンウェイvsイスカンダール・ザルカナイン・ザイヌッディン
ハイライト


2011年全英オープン
決勝 リー・チョンウェイvsリン・ダン(中国)


2014年全英オープン
決勝 リー・チョンウェイvsチェン・ロン(中国) ハイライト

公式配信は映像が乱れるところがあります。
ハイライトはできが良いです。

 BWFが配信しているBadminton Unlimitedという番組があるのですが、そのうち高橋/松友が登場した回です。

Badminton Unlimited第163回(2017-02-14)

FriendQuiz001
動画 - チャレンジ、フレンド・クイズ

「日本の五輪チャンピオン、松友美佐紀と高橋礼華は10年近くコートの上で苦楽をともにしてきた。お互いのプレーについては知り尽くしている。
 しかしコートから離れたところではどれくらいお互いのことを知っているのだろう?クイズで確かめてみよう。」

Q 松友の好きな色は?
Q 松友が好きなのはスシ、ラーメン、とんかつのうちどれ?
Q 高橋の誕生日は?
Takahashi-Matsutomo005
Q 高橋が飼っていた犬の名前は?
Q 高橋のシューズのサイズは?
Q 松友がスターバックスで注文するのは?


Badminton Unlimited第43回(2014-10-31)

Takahashi-Matsutomo001
動画 - クイックファイア(矢継ぎ早の質問)
収録は2014年6月頃と思われる。

Q 好きな食べ物は?
Q 余暇にすることは?
Q 一番行きたい旅行先は?
Q これまでもらった一番お気に入りの贈り物は?それは誰から?
Q 好きなショットは?

Q ダブルスのパートナーを組めるとしたら誰と組んでみたい?

・高橋 → マー・ジン(Ma Jin、馬晋)
中国のWDの前衛の選手。
2010年世界選手権優勝(XD)。
高橋/松友はマー・ジンには女子ダブルスで手酷くやられた時期があり、
高橋はツイッターで「Ma Jin先生恐るべし」と発言したこともある(→2012年10月)。
マー・ジンは後にXDに専念し、シュー・チェン(Xu Chen、徐晨)と組み
長く強豪中国XDの2番手の位置をキープし続けた。
リオ五輪を最後に引退。

・松友 → ユー・ヤン(Yu Yang、于洋)

こちらも中国のWDの前衛の選手。
北京五輪金メダリスト。
パートナーの後衛をドゥー・ジン(Du Jing、杜婧)、ワン・シャオリー(Wang Xiaoli、王暁理)、タン・ユアンティン(Tang Yuanting、唐渊渟)と変えながらWDの世界トップに君臨し続けた。
リオ五輪を最後に引退。

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以下は高橋/松友が巻頭インタビューに登場した回です。
英語音声と重なって元の日本語が聞こえづらく、と言って英語から訳しても本人たちがしゃべっている日本語と同じものにはならないわけで、訳す気力が出ません。
今のところは動画をリンクするだけにします(^_^;)

Badminton Unlimited第124回(2016/05/17)



全英オープン優勝後。
リオ五輪への意気込みなどを語っています。

Badminton Unlimited第25回(2014/06/27)



2014年ユーバー杯決勝での中国ペアに勝ったことや
ジャパンオープンに勝ちSS初優勝したことなど。
こちらは日本語もまだ聞き取りやすい方です。

 山口茜は日本の女子シングルス選手。直近の世界ランキングは6位(2017-03-02)。19歳、156cm、右利き。
 世界ジュニア2連覇、アジアジュニア優勝、スーパーシリーズ3勝。
 過去のデータや動画については「山口茜 WS国際試合データ[2012-2014] & BWF公式全動画」を参照。

Badminton Unlimited 第158回 (2017-01-10)所収。


[要約]
・同じ日本人の奥原希望が世界的な活躍をする一方で、もう一人の有望な日本人選手が山口茜である。
・ 2016年リオで五輪初出場。その後のスーパーシリーズでは韓国・デンマークで連勝を飾っている。
・ 2016年は自己最高の世界ランキング7位で終えた。
・ドバイSSファイナルズ開催中のインタビューで、山口は2016年を振り返り、また2017年の展望について語ってくれた。
YamaguchiAkane001
山口茜
「・どの大会でも自分の思うようなプレーがたくさんできて、試合自体も楽しめたので、それがいい結果につながったのだと思う。
・自分のいいところは試合を楽しめることだと思うのでそれができたことが一番良かったなあと思う。」

・2013年、16歳でシニアトーナメントのジャパン・オープンに初優勝し脚光を浴びた。
・日本人選手の母国での国際トーナメント優勝は38年ぶりのことだった。
・世界ジュニア優勝2回、アジアジュニア優勝1回という成績から、活躍が期待される選手として2度エディ・チューン賞受賞している(Eddy Choong Most Promising Player of the Year)
・しかしジャパン・オープン以降、2度目のシニアトーナメント優勝までには3年待たなくてはならなかった。
・リオ五輪を経験したことで次のレベルに進むためのモチベーションを得ることができたという。

山口茜
「・2016年の前半はあまり自分の思うようなプレーができなかったが、オリンピックの少し前からいいプレーができるようになってきて、オリンピックは自分の力を出しきることができた。
・力をだしきったのに負けてしまったので、自分はまだまだ力不足でやらなければといけないことが多くあるといいうことが分かった。
・オリンピックのあとは多くの選手が休養を取ったが、自分は練習したい気持ちが強かったので、他の選手に比べれば少し多く練習した。
・たぶんその貯金があったので韓国オープンとデンマークオープンに優勝できたのだと思う。」

・韓国オープン[SS]では第7シードからだったが、準決勝では同じ日本人の三谷美菜津に勝ち、決勝は前年優勝者で地元期待のスン・ジヒュンとの対戦となった。
・山口よりずっと身長が高いスン・ジヒュンも、執拗で容赦なくラリーを勝ちに行く山口のプレーの前に屈することになった。

山口茜
「・攻撃的なプレースタイルで思いっきり向かっていった。
・第1ゲームは落としたが、自信を持ち続けなくてはいけないと分かっていたので、攻撃的なプレーを続けた。
・相手はそういうプレーを嫌がっているに違いないと思っていた。」

・山口は次のデンマークオープン[SSP]でも大物を倒している。
・準々決勝では同じ日本の奥原に、準決勝ではリオ五輪金メダリストのカロリナ・マリン(スペイン)に勝っている。
・決勝では台湾のタイ・ツーインとの対戦になったが、山口は持ち前の粘り強さで相手を苦しめた。

山口茜
「・相手はオールラウンダーでショットのバリエーションも多い選手なので、何度もフェイントに引っかかった。
・でも自分はどんなにトリッキーなショットでも我慢してシャトルを追い続けることができた。
・そのうちトリッキーなショットも返せるようになり、相手にプレッシャーを掛けることができた。そして相手もミスをするようになった。
・諦めずに忍耐強く我慢することで、相手のショットを返せるようになって、劣勢を挽回できてとても良かった。」

・我慢強さはおそらく山口の最も良い点の一つだろう。
・我慢強く好機を待って逆襲に転じ、最後は相手を倒してしまう。
・コートの中では物静かだが、隠し持っていた攻撃的なショットを解き放ち、観衆の喝采と賞賛を浴びる。
・才能は申し分ないが、ファンは山口のあることを見たいと思っているだろう。
・それは山口は勝利のガッツポーズを見せるのか、それとも見せないのかということだ。

山口茜
「・別に自分の感情を抑えようとしているわけではなく、単に自分はそういう喜びを見せるようなタイプの人間ではないだけだ。
・そういうことをするほど大胆ではないし、シャイな性格なので試合に勝ったときも少しドキドキしているので、本当にそういうことができないだけだ。
・でもこれからもっと勝つことができて、勝つことに慣れてきたら、今より感情を表現して勝利を喜ぶことができるようになるかもしれない。」

・シャイであることを克服するチャンスは今後も多くあるだろう。
・2017年は山口にとってエキサイティングな年になりそうだ。
・山口は出身地の勝山市のために頑張ることを誓いこれまで長いあいだ戦ってきた。
・ジュニアレベルで天才的な能力を見せてきたが、現在はシニアレベルでも戦えることを示している。
・現在多くの注目を浴びているが、山口は慎重ながらも楽観的であり、頂点を目指すことを焦ってはいない。

山口茜
「・まだまだ自分は若いので、一つ一つの試合を挑戦だと思って戦っている。
・コートの中では出し惜しみをせずすべてを出しきれるようにしたい。
・結果にこだわらずベストを尽くして1点1点を戦いたい。
・とにかく自分の100%を出し切りたい。
・2017年は出場した試合でコンスタントに最低でも準々決勝、できれば準決勝に進出できるようにしたい。
・良い成績をおさめることでみんなに知られるようになり、世界中に自分のサポーターができたらいいなあと思う。」

動画

2016韓国オープン[SS]
決勝 vs スン・ジヒュン(韓国)
 

2016デンマークオープン[SSP]
準決勝 vs カロリナ・マリン(スペイン)
 

決勝 vs タイ・ツーイン(台湾)
 


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