バドミントン観戦Tips

バドミントンの主に国際試合の情報、観戦に役立ちそうな知識など。リンクはご自由にどうぞ。

2016年12月

 現状で賞金は多くはないですが、いちおう右肩上がりなので私は楽観しています。
 その他賞金等についてのまとめはこちらを御覧下さい。
 以下の金額の単位はすべてUSドルです。
 また2018年からは変更が予定されています。詳しくはこちら

このページの内容

 このページでは2014~2017年のスーパーシリーズ(五輪/世界選手権に次ぐ格のシリーズ)の賞金についてまとめました。試合の格についてはこちら

分配の割合

 賞金総額から選手への分配の割合は、シングルス優勝者に7.5%、ダブルス優勝者はペアあたり7.9%となっています。
 たとえば2016年の全英オープンの賞金総額は550,000ドルだったので、シングルス優勝者の奥原は550,000ドル×7.5%=41,250ドル、ダブルス優勝ペアの高橋/松友は550,000ドル×7.9%=43,450ドルを受け取ったはずです。 
 ちなみにSSファイナルズは率がちょっと違い、シングルス優勝者には8%、ダブルス8.4%です。詳しい分配方法についてはこちら

賞金がない上位大会

 五輪・世界選手権、団体戦のトマス杯・ユーバー杯・スディルマン杯などは、名誉はありますが賞金はありません。

賞金総額の推移

 2009-2017年の推移についてはこちら

賞金の最低限度額

 各大会の賞金総額については最低限度額が決められています。詳しくはこちら

有力選手はスーパーシリーズのどの大会に出ているのか

 賞金総額はともかく、スーパーシリーズのどの大会に有力選手が出場したのか?という話はこちら

下位大会の賞金

 スーパーシリーズのすぐ下の格、グランプリゴールド(GPG)は、最低限度額と同じ120,000ドルのところが多いようです。

2017年

試合試合の格賞金総額(ドル)前年比較
全英オープンSSP600,000+50,000
インドオープンSS325,000+25,000
マレーシアオープンSSP600,000+50,000
シンガポールオープンSS350,000±0
(アジア選手権)(SS)??
インドネシアオープンSSP1,000,000+100,000
オーストラリアオープンSS
750,000±0
韓国オープンSS600,000±0
ジャパンオープンSS325,000+25,000
デンマークオープンSSP750,000+50,000
フレンチオープンSS325,000+25,000
中国オープンSSP700,000±0
香港オープンSS400,000+50,000
SSファイナルズSSF1,000,000±0
・2017年の規定の最低限度額はSSが325,000ドル以上、SSPが600,000ドル以上。
・インドネシアは再び100,000ドル増額でついにSSファイナルズに追いついてしまいました。
・SSの中では香港が+50,000と頑張りました。
 

2016年

試合試合の格賞金総額(ドル)
全英オープンSSP550,000
インドオープンSS300,000
マレーシアオープンSSP550,000
シンガポールオープンSS350,000
(アジア選手権)(SS)200,000
インドネシアオープンSSP900,000
オーストラリアオープンSS
750,000
ジャパンオープンSS300,000
韓国オープンSS600,000
デンマークオープンSSP700,000
フレンチオープンSS300,000
中国オープンSSP700,000
香港オープンSS350,000
SSファイナルズSSF1,000,000
・2016年の規定の最低限度額はSSが300,000ドル以上、SSPが550,000ドル以上。
・昨年に比べて100,000ドル増額、さすがのインドネシア。
・ジャパンオープンは最低限度額にとどまっている。
・韓国オープンは数年前までSSプレミアだったがマレーシアにとって代わられた。しかしその後もSSとしては高額を保っている。

2015年

試合試合の格賞金総額(ドル)
全英オープンSSP500,000
インドオープンSS275,000
マレーシアオープンSSP500,000
シンガポールオープンSS300,000
(アジア選手権)(SS)200,000
オーストラリアオープンSS
750,000
インドネシアオープンSSP800,000
ジャパンオープンSS275,000
韓国オープンSS600,000
デンマークオープンSSP650,000
フレンチオープンSS275,000
中国オープンSSP700,000
香港オープンSS350,000
SSファイナルズSSF1,000,000
・2015年の規定の最低限度額はSSが275,000ドル以上、SSPが500,000ドル以上。
・ファイナルズ以外で最高はインドネシアの800,000USドル。
・桃田、奥原はSSF優勝からそれぞれ80,000ドルを手にした。桃田はインドネシアオープンも勝ち、そちらからは60,000ドル。

2014年

試合試合の格賞金総額(ドル)
韓国オープンSS600,000
マレーシアオープンSSP500,000
全英オープンSSP400,000
インドオープンSS250,000
シンガポールオープンSS300,000
(アジア選手権)(SS)200,000
ジャパンオープンSS250,000
インドネシアオープンSSP750,000
オーストラリアオープンSS
750,000
デンマークオープンSSP600,000
フレンチオープンSS275,000
中国オープンSSP700,000
香港オープンSS350,000
SSファイナルズSSF1,000,000
・この年GPGからSSに昇格してきたオーストラリアだが、最低限度額の250,000ドルを大きく上回る750,000ドルと、その意欲がうかがえる。

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[ソース]
2016年
http://www.bwfbadminton.org/tournamentcalendar.aspx?id=103&year=2016
2015年
http://www.bwfbadminton.org/tournamentcalendar.aspx?id=103&year=2015
2014年
http://www.bwfbadminton.org/tournamentcalendar.aspx?id=103&year=2014

・賞金等についてのまとめはこちら
・2015年版はこちら
・これまでの累積の獲得額は世界ランクに載っています。

順位選手国籍(種目)賞金額(USドル)
1タイ・ツーイン Tai Tzu Ying台湾(WS)271,025
2チェン・チンチェン Chen Qingchen中国(WD,XD)245,486
3リー・チョンウェイ Lee Chong Weiマレーシア(MS)171,500
4松友美佐紀 Misaki Matsutomo日本(WD,XD)151,618
5チェン・シウェイ Zheng Siwei中国(MD,XD)151,018
6高橋礼華 Ayaka Takahashi日本(WD)150,868
7ヤン・O・ヨルゲンセン Jan O Jorgensenデンマーク(MS)141,865
8山口茜 Akane Yamaguchi日本(WS)139,390
9コ・スンヒュン Ko Sung Hyun韓国(MD,XD)131,528
10スン・ジヒュン Sung Ji Hyun韓国(WS)128,750
11スン・ユ Sun Yu中国(WS)126,950
12ラッチャノク・インタノン Ratchanok Intanonタイ(WS)117,820
13クリスティナ・ペダーセン Christinna Pedersenデンマーク(WD,XD)117,219
14ヴィクター・アクセルセン Viktor Axelsenデンマーク(MS)114,675
15ソン・ワンホ Son Wan Ho韓国(MS)111,650
16プサルラ・ヴェンタカ・シンドゥ Pusarla Ventaka Shindhuインド(WS)109,985
17キム・ハナ Kim Ha Na韓国(XD)97,903
18ホー・ビンジャオ He Bingjiao中国(WS)97,715
19ティアン・ホウウェイ Tian Houwei中国(MS)96,020
20ゴー・V・シェム Goh V Shemマレーシア(MD)95,164
20タン・ウィーキョン Tan Wee Kiongマレーシア(MD)95,164
22ケヴィン・サンジャヤ・スカムルジョ Kevin Sanjaya Sukamuljoインドネシア(MD)94,433
23ユー・ヨンソン Yoo Yeon Seong韓国(MD、XD)92,543
24マーカス・フェルナルディ・ギデオン Marcus Fernaldi Gideonインドネシア(MD)89,468
25イ・ヨンデ Lee Yong Dae韓国(MD)86,878

・上は海外のバド情報サイトBadzineが集計・発表した2016年賞金ランキングです。
Tai Tzu Ying is badminton’s top prize-winner for 2016, with US$271,025
・ランキング(50位まで)
(.pdf)http://www.badzine.net/wp-content/uploads/Badzine-Top-50-Badminton-Prize-Winners-of-2016.pdf


全般

・個人に付くスポンサーマネーなどは含まれない賞金のみのランキングです。
・賞金の配分は5種目ほぼ均等でシングルスとダブルスはほぼ同じくらいの金額です。
・とはいえダブルスはそれを2人で分けることになるのでシングルスの約半分になります。
・ただしダブルスとミックスを兼任して両方で勝ち上がる選手は、2種目から賞金が入るので、シングルスの選手と遜色ない金額になります。じっさい2014年の1位は中国の女子トップでWDとXDを兼任するツァオ・ユンレイでした。

2016年のランキング

・1位はタイ・ツーイン(台湾WS)で27万ドル。
・昨年1位でリオ五輪金メダリストのチェン・ロン(中国MS)は40位。
・昨年2位で同じくリオ五輪金メダリストのカロリナ・マリン(スペインWS)は50位圏外。

・上位が軒並み順位を落としているのは賞金よりリオ五輪に向けた調整を重視したせいでしょうか。五輪の名誉を取ったとも言えますし、五輪で勝てば賞金とは別のところからお金もいっぱい入ってくるでしょうから、結局は収入の面でも合理的な行動とも言えるでしょう。
・賞金総額じたいは増えているので、広く下位まで賞金が行き渡ったことになります。
・2017年は総額は4%増えるとのこと。

・松友、高橋は15万ドルほど。2人に分ける前の金額では1位のタイ・ツーインを超えます。松友がちょっと上なのはXDの分でしょう。
 ↑左から、ジア・イーファン、パン・リ(コーチ)、チェン・チンチェン。
 2016年はSS6勝、GPG6勝と大暴れし、SSファイナルでもダブル達成した。
 2017年はWDで世界選手権を勝っている。

・XDも含めてダブルスで稼いでるのが2位のチェン・チンチェン(中国、19歳)。WD、XDの"ダブルダブルス"で2014年の1位は中国のツァオ・ユンレイでしたが、リオ五輪を最後に引退しました。チェン・チンチェンは中国ダブルダブルスを襲名した形。

・日本からは山口茜もトップ10にランクイン。リオ五輪後のSS2勝が大きい。
・リオ五輪銅メダルの奥原希望はケガもあり、賞金は48位と振るわなかった。
・男子は2016年終盤になって勝ち始めた園田/嘉村が42、44位。
 

 パート1はこちら

 世界ジュニアの動画って上がってたんですね。
 今回初めて気づいたのでリンクします。

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 2010年世界ジュニアでは(試合一覧WSドロー)では多くの接戦に競り勝って決勝まで勝ち上がり、決勝ではラチャノック・インタノン(タイ、のちに2013年世界選手権に最年少優勝)と対戦しています。

2010年世界ジュニア選手権WS
決勝 松友美佐紀vsラチャノック・インタノン(タイ)


準決勝 松友美佐紀vsスオ・ディ(中国) こちらは5分程度と短いです。
 
 
  決勝は[13-21 21-16 10-21]で敗れ、準優勝でした。
 ドローを見ると他の出場選手としてはにカロリナ・マリン、PVシンドゥ、タイ・ツーインらの名前があります。日本からは福万尚子、峰歩美、高橋沙也加。
 それにしても桃田と組んでミックスに出ていたとは知りませんでした。

 世界ジュニアでこのレベルまで行く選手はたいてい世界のトップクラスまで行きますから、松友もシングルスを続けていれば、いまごろ奥原や山口といい勝負をしていたかもしれませんね。金メダルを取れたかどうかは分かりませんが。

 松友は社会人になって2年目くらいで本格的にダブルスを選択しています。想像ですが、やっぱり身長に不安があったのではないかと思います。今でこそ160弱の奥原や山口が世界トップで戦えていますが、しばらく前の時代の女子シングルスと言えば、中国の175cmの長身選手がシャトルを打ち合ってるスポーツでしたから。


[ラチャノック・インタノン]
 近年のタイの女子勢の強さを象徴する存在。
 2009年、14歳で世界ジュニアに最年少優勝。
 2010年、15歳で世界ジュニア2連覇。決勝の相手は松友。
 2011年、16歳で世界ジュニア3連覇。
 2013年、18歳で世界選手権に最年少優勝。

2013年世界選手権WS
決勝 ラチャノック・インタノン(タイ)vsリ・シュエルイ(中国、2012年ロンドン五輪金メダリスト)



 パート2はこちら
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たぶん有名な動画で、すでにご覧の方も多いでしょうが、いちおう紹介しておきます。
 
2009年全日本総合WS準決勝 松友美佐紀vs廣瀬栄理子
(1)1G-1(2)1G-2(3)3G-1(4)3G-2(5)3G-3
(4)で映る隣のコートは平山優(ユニシス、赤)vs後藤愛(NTT、黒)。

↓(5)ファイナルゲーム終盤。赤が廣瀬、紫が松友。高校3年の12月です。


 廣瀬栄理子は1世代前の時代の日本のエースで2011年には全英オープン準優勝もあります。
 ↑本人twitterで一番いい画像がこれだったので。別にポカリの回し者ではありません(^^;

 松友のプレーは、テクニックが高く力まず丁寧に四隅を突いて崩していくというもの。
 まだ若いですからパワーは不足してますし、ロングサーブをドロップで落とされて一歩も動けないようなシーンもあります。リーチもありませんから一発のスマッシュに届かないこともあります。
 しかし両奥へのドリブンクリアや攻撃的ロブなどが特に丁寧かつ執拗で、廣瀬を終盤ギリギリのところまで追い詰めました。
 ↓そのときを振り返った松友のインタビュー。
バドミントン松友美佐紀。金メダリストは5年前、何を語っていたか - Web Sportiva 2016/08/20

 2008年11月の全日本総合選手権ダブルスで3位になった松友&高橋ペアは、2009年4月の大阪インターナショナルチャレンジでは、準々決勝で松尾静香&内藤真実ペア、準決勝では藤井端希&垣岩令佳ペアと、日本代表ペアを次々に撃破。見事な優勝を飾った。

 シングルスでも、インターハイ連覇こそ逃したものの、12月の全日本総合選手権では、北京五輪16強で日本の第一人者である廣瀬栄理子と準決勝で対戦。ファイナルゲームで20-17とマッチポイントを握って場内を騒然とさせた。

 「私の試合の前に、池田信太郎さんと潮田玲子さんがすごい試合をしていたから、『こんなに盛り上がった後に、ボロボロで負けたらどうしよう』と思っていたんです。それで、1ゲーム目はガチガチに緊張して簡単に取られてしまいました。けれども、2ゲーム目に『ここまで来たら思い切りやろう!』と開き直ったら体も動いてきて、ゲームを取れてしまった。それで驚いていたら、ファイナルでもリードしたので、もっとビックリしてしまって。普段どおりに装っていましたけど、内心は『えっ、勝っちゃう? どうしよう、どうしよう』とドキドキしていました(笑)」

 結局、22-24で逆転負け。金星はならなかったが、自らの成長を実感できる戦いに満足した。
 松友といえば今ではダブルスで世界トップですが、学生の時は全中でシングルス優勝、インターハイ3冠(シングルス、ダブルス、団体)と、シングルスで日本のトップ選手でした。

 パート2へ続く。

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