バドミントン観戦Tips

バドミントンの主に国際試合の情報、観戦に役立ちそうな知識など。リンクはご自由にどうぞ。

2016年04月

 以前はWSは165cmくらいは欲しいと思ってましたが、奥原や山口がやれてるところを見ると何も言えないですね。
身長選手(国[その国で何番手か])
185
184
183スン・ユ(中国[4])
182
181
180
179プサルラ・V・シンドゥ(インド[2])
178ワン・イーハン(中国[2])
177
176
175スン・ジヒュン(韓国[1])
174リ・シュエルイ(中国[1]) / リーネ・キャエルスフェルト(デンマーク[1]) / リンダ・ゼトチリ(ブルガリア[1])
173ミシェル・リー(カナダ[1]) / パイ・ユ・ポ(台湾[1])
172カロリナ・マリン(スペイン[1])
171佐藤冴香(日本[3]) / オルガ・コノン(ドイツ[2])
170ポーンパウィー・チョチュウォン(タイ[5])
169ラチャノック・インタノン(タイ[1])
168ワン・シーシャン(中国[3]) / 高橋沙也加(日本[4]) / ブサナン・オンバンルンパン(タイ[2]) / カースティ・ギルモア(スコットランド[1]) / チェン・ガンイ(香港[1]) / ベイウェン・チャン(アメリカ[2])
167リンダウェニ・ファネトリ(インドネシア[2])
166サイナ・ネワル(インド[1]) / ペ・ヨンジュ(韓国[2])
165キム・ヒョミン(韓国[3]) / シュー・ヤチン(台湾[3])
164橋本由衣(日本[6]) / カリン・シュナーゼ(ドイツ[1]) / イップ・プイイン(香港[1])
163タイ・ツーイン(台湾[1]) / マリア・フィービー・クスマストゥティ(インドネシア[1]) / ニチャオン・ジンダポル(タイ[4]) / テー・ジンイ(マレーシア[1])
162三谷美菜津(日本[5])
161
160アイリス・ワン(アメリカ[1])
159
158
157今別府香里(日本[6])
156奥原希望(日本[1]) / 山口茜(日本[2])
155

 2015年12月31日付世界ランキング上位40人を対象
 年齢と違って身長は別に12月31日で切る必要は無かったですね(^_^;)
 赤字はリオ五輪時点のトップ10。
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[ソース]
・wikipedia英語版 → サイナ・ネワル、ワン・シーシャン、スン・ユ、マリア・フィービー・クスマストゥティ、リンダウェニ・ファネトリ
・wikipedia中国語版 → キム・ヒョミン、アイリス・ワン

・奥原希望、高橋沙也加 → 日本リーグ公式
・山口茜 → 再春館プロフィール
・三谷美菜津、橋本由衣 → 日本リーグ公式
・今別府香里 → 日本リーグ公式
・リンダ・ゼトチリ  → 欧州連盟公式

[不明]
・ベアトリス・コラレス(スペイン[2])
・ロン・シェーファー(アメリカ[2])

 [追記]
 リオ五輪の2週間ほど前に、インタノンがドーピングに引っ掛かったのではないかというちょっとした騒ぎがあったのですが、引っ掛かった薬物が治療目的のものであったことが証明され無罪になりました。良かったー。

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 これ以前のインタビューはこちら
 今回もロンドン五輪で負けた悔しさを語っていますが、前回とかぶるので割愛しました。

 2016年の3月下旬から3週連続で行われたスーパーシリーズで、タイのラチャノック・インタノンはインド(SS)、マレーシア(SSP)、シンガポール(SS)を3連勝しました。
 これはシングルスとしては初のことで、この結果2016年4月21日付の世界ランキングで自身初の1位を獲得しました。
 タイでは大きく扱われたようです。

 ※男子ダブルスでは3週連続優勝はイ・ヨンデ/ユー・ヨンソンが達成している。また3週連続ではないが女子シングルスのSS3連勝はリ・シュエルイなどの前例がある。


・インドオープン(SS) ドロー
決勝 ラチャノック・インタノンvsリ・シュエルイ(中国)
https://www.youtube.com/watch?v=qJHHv2gQZxM


・マレーシアオープン(SSP) ドロー
決勝 ラチャノック・インタノンvsタイ・ツーイン(台湾)
https://www.youtube.com/watch?v=_gpad7RnGV8


・シンガポールオープン(SS) ドロー
決勝 ラチャノック・インタノンvsスン・ユ(中国)
https://www.youtube.com/watch?v=jYAHHYkRZDM


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[1]Thailand's badminton 'superwoman' sets sights on Olympics - Bangkok Post(タイ) 201-04-18
[2]Badminton ace Ratchanok visits the prime minister at Government House - Thai VISA News(タイ) 2016-04-21
[3]World No. 1 Ratchanok gets her wish from PM - The Star(マレーシア) 2016-04-21
[4]Latest celeb couple will be formidable badminton team - The Nation(タイ) 2016-04-19

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[1]
インタノン
「・リオ五輪での目標は金メダルだが、(銅であっても)メダルを取れたらもう"スーパーウーマン"になったようなものだと思う。
・3週連続で勝てるとは思っていなかった。ただベストを尽くしたい、それが可能ならそうするだけだと思っていた。
・世界ランク1位になっても気持ちは変わらない。夢をかなえることができたが、まだ1つのステップを終えただけで、またもう1つのステップがある。
・まだまだ改善の余地はあるしもっと強くなりたい。ランクのことはあまり考えたくない。それよりもっと学ぶべきことがある。」

・連戦の疲れから体に痛みを感じているという。

インタノン
「・目を覚ましたとき、足に力が入らなかった。
・疲れていたせいかもしれないが、タイの人たちが喜んでくれるなら構わない。」

・1週を空けてすぐ中国武漢でのアジア選手権に出場し、前回優勝のタイトル防衛を狙う。

インタノン
「・ランク1位を守らないといけないのでこれからは少しプレッシャーがあるかもしれない。一つ一つこなして行くつもりだ。」

・幼い時にバドミントンをはじめたが、それは両親がバンコクのデザート工場で働いてる間の遊びとして始めたものだった。

インタノン
「・最初は楽しくなかった。
・トレーニングもただやっているだけで選手になるつもりはなかった。
・働いている両親の邪魔にならないようにやっていただけだった。
・今では仕事として楽しんでやっている。
・両親をお金のためにわずらわせたくないし、金銭面で助けることもできる。
・若いタイの人たちのアイドルになれて誇らしい。
・より多くの親が子どもたちにバドミントンをさせるようになるだろうから。」

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[2][3]
XieZhuhua01
インタノンのコーチ。

 また後日タイの首相に勝利の報告をしました。

 プラユット・チャンオチャ首相はジョーク交じりに「私は首相官邸の中では一番バドミントンが上手いんだ」と述べ、またインタノンはタイに名声と誇りをもたらしたと賞賛しました。また彼女にはバックとジャケットがプレゼントとして贈られました。
 副首相はタイバドミントン協会への資金援助を検討するとのこと。

 一方インタノンは中国人コーチのシェ・チューフア(谢芝华・謝芝華・Xie Zhuhua)がタイの市民権をできるだけ早く取れるように嘆願し、首相もそれを容れて関係各所に指示をしたという。

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[4]
 プライベートでは、ツイッターでもよく見かけましたし、インスタグラムでも以前から周知のことですが、パンナウィット・"タワン"・ソンナム(Pannawit "Tawan" Thongnuam)と交際中。インスタグラムはこちら

 彼もバド選手で20歳大学生。ポンサナ、タノンサックに次ぐタイのMS3番手で直近の世界ランキングは91位。つうか知らなかったんですが普通に有望選手じゃないですか。動画も検索すれば結構出るレベルです。

 最近の戦績としてはルーマニア国際優勝、その前はメキシコシティグランプリ(GP)準優勝。決勝は韓国のイ・ドンクンに負けましたが、途中パブロ・アビアン(スペイン)やグエン・ティエンミン(ベトナム)などに勝っています。
 さて、インタノンの父親の反応は「試合に集中してほしい。バドミントンに障るようならボーイフレンドがいることには賛成できない」。
 しかし「シンガポールオープンに勝ったら交際の進展を認める」とも言っており、ゴーサインが出た格好だ、とのこと^^

 ソニ・ドゥイ・クンコロはインドネシアの男子シングルス選手。
 東ジャワのスラバヤ出身の31歳。
 ジル・クラーク(実況のおばちゃん)はクンチョロと発音しますが、たぶん現地語の読み方はそちらが近いです。
 インドネシアでは世代的にタウフィック・ヒダヤットのちょっと後の同国のトップ選手ですが、近年はケガに苦しみ、代表メンバーにも選ばれていませんでした。
 今回2016年のシンガポールオープンでは予選から出場し、準決勝ではリン・ダンを倒し、復活の優勝。
 コーチは妻のガディン・サフィトリ(Gading Safitri)が務めました。

[1]‘Thrash’-anok’s the One! – Singles Finals: OUE Singapore Open 2016 - BWF 2016-04-17
[2]‘Sony’ Days Here Again! – Day 5: OUE Singapore Open 2016 - BWF 2016-04-17
[3]Badminton: Sony Dwi Kuncoro tastes Superseries success again at S'pore Open - The Straits Times 2016-04-17

ドローはこちら

2016年 シンガポールオープン準決勝

クンコロ(インドネシア)[21-10 17-21 22-20]リン・ダン(中国)
https://www.youtube.com/watch?v=Gm2tt7K6jZA

 第1ゲームはややあっさりですが以降は終盤までもつれる好ゲームです。
 第3ゲーム途中12-14のところで「インドネシア!」「林丹加油!」に混じって「ゴー、リー・チョンウェイ!」と叫んだアホな客がいます笑

クンコロ
「・特別にリン・ダン対策というものは無かった。ただ自分のバドミントンをやり、彼のやり方に引きずり込まれないようにした。
・できるだけ攻撃的に、第2ゲームはペースが落ちてしまったので、第3ゲームは特に攻撃的に行った。
・『これだ、この試合を勝つ必要があるんだ』と自分に言い聞かせた。今回のように自分よりランクの高い選手に勝つために毎日練習してきた。長い旅だった。」[2]

 第1ゲームはクンコロが圧倒したが、第2ゲームをリンダンが取り返し、決着は第3ゲームにもつれ込んだ。
 お互いなかなか点差を付けることができないまま、終盤リンダンが少し致命的なミスをして2度ネットに掛け、クンコロがマッチポイントを握り、最後はクンコロが勝利した。

リン・ダン
 「彼のほうが上手くプレーしたと思う。第1ゲームはあまりよくなかった。試合が進むにつれて調子は上向いたが、試合を通して見れば彼の方が良かった。」[2]


2016年 シンガポールオープン決勝

クンコロ[21-16 13-21 21-14]ソン・ワンホ(韓国)
https://www.youtube.com/watch?v=z3epK_nTvX4


クンコロ
「最後にSSのタイトルを取ってから本当に長かった。予選から勝ち上がって優勝したのは大きな成果だと思う。こうなるとは全く予想していなかった。本当に長い旅だったが、意義深い旅だった。」[3]
「妻のサポートに本当に感謝してるし、インドネシアのファンにも感謝したい」

ソン・ワンホ
「・試合の入り方が悪かったのが問題だった。ミスも多すぎた。ソニーはとても経験豊富な選手で、厳しい状況でどう対処するかを良く知っている。」[3]

 予選からのシンガポールオープン優勝は、2014年に同じインドネシアのシモン・サントソが成し遂げており、その再現となった格好。

 世界ランキングではクンコロより上にはインドネシア選手がいるため、現時点ではリオ五輪には出場はできない
 (※ただトマス杯にシングルス4番手で入って第3シングルスで出てくるかもしれないですね)。

主な戦績

 ・2004年のアテネ五輪の銅メダリスト。
 準決勝で韓国のション・センモーに敗れたが、3位決定戦でタイのブーンサック・ポンサナに勝ち、銅メダルを獲得。金メダルは同じインドネシアのヒダヤット。
 ・2007年世界選手権で銀メダル。決勝でリン・ダンに敗れた。
 ・2008年の北京五輪ではリー・チョンウェイに準々決勝で敗れた。
 ・2009年世界選手権で銅メダル。準決勝でリン・ダンに敗れた。

 ・2010年にシンガポールオープン優勝(ポンサナに勝利)。
 ・2013年のマレーシアオープン、香港オープンではいずれもリー・チョンウェイに敗れ準優勝。

その他の試合動画

2013年マレーシアオープン決勝
クンコロvsリー・チョンウェイ


2013年香港オープン決勝
クンコロvsリー・チョンウェイ


[追記]2016/08/21

リオ五輪金メダルおめでとう!
2016年リオ五輪決勝ハイライト vs チャン・ペンスーン/ゴー・リューイン(マレーシア)



インタビュー


 タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチルはインドネシアのXD1番手のペア。直近の世界ランキングは2位。2012~14年にかけて全英3連覇。

 2016年2月のインタビューで、それまで数ヶ月結果が出ていなかったためテンション低めです。
 3月の全英も同国の後輩ジョーダン/スサントに譲りましたが、4月のマレーシアオープン(SSP)に優勝し、復調をアピールしました。


シリーズ第110回所収。

Ahmad/ Natsir Confident of Shaking Off Slump - BWF公式 2016-02-15

[要約]
・アーマド/ナッチルは直近3戦のSSで1回戦負け、この数ヶ月はベストとは程遠い調子。
・しかし好調に持って行くことには自信があるという。

・ナッチル
「・私たちは何年ものあいだ成功を収めてきたが、ここ最近のできは良くない。
・しかしそれがスポーツというもので、がっかりすることは付き物。
・優勝を狙うときはいつも簡単だと思ってしまうが、他の国を見ればいい選手がいっぱいおり、常にトップにいることはできない。
・しかし私たちは経験を生かして、もう一度やる気を取り戻し、浮かび上がることができると思う。」

・世界ランキングは2位という上位を維持しているが、気がかりなのはリオ五輪につながるような勢いが無いこと。
・前回のロンドン五輪では4位。
・アーマドは28歳、ナッチルは30歳、現実的なオリンピックのチャンスはリオが最後になる。

アーマド
「・体と心の両面で準備することが必要。
・トレーニングでは全てを尽くして身体面で準備をし、栄養面にも常に気をつけている。
・全ては自分たちのオリンピックの夢を叶えるためだ。」

・地元ジャカルタでの世界選手権で、惜しくも優勝を逃した無念を晴らすためには、オリンピックに向けた試合の中で問題を解決する必要がある。
・これはトレーニングや試合練習だけでなく、より細かい意思疎通のような面を含む。

ナッチル
「・私たちはもっと内省的になって意思疎通をよくしなければならない。
・タントウィはどうしたいのか、私はどうしたいのか、コート上ではお互い相手がやりやすいようにし、目標を共有する必要がある。
・半年しか残されていないが、オリンピックでは出せる力のすべてを出し切れるようにしたい。」


動画


2012年ロンドン五輪XDグループリーグC組
アーマド/ナッチル(インドネシア)vsイ・ヨンデ/ハ・ジュンユン(韓国)

音ズレが酷い。

2012年ロンドン五輪XDグループリーグC組
アーマド/ナッチル(インドネシア)
vsT・レイバーン/C・リタ・ユール(デンマーク)


2012年ロンドン五輪XD3位決定戦
アーマド/ナッチル(インドネシア)
vsJ・フィッシャー・ニールセン/C・ペダーセン(デンマーク)


2015年世界選手権XD準決勝
アーマド/ナッチル(インドネシア)
vsツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国)

決勝進出まであと1点。ところが…。

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