マーカス・フェルナルディ・ギデオン(Marcus Fernaldi Gideon、26歳、168cm、右利き)、ケヴィン・サンジャヤ・スカムルジョ(Kevin Sanjaya Sukamuljo、21歳、170cm、右利き)はインドネシアの男子ダブルスペア。
 2017年全英オープンに優勝。その直後の世界ランキング(2017/03/16)で1位。

2017年全英オープンMD決勝 ハイライト


 以下のインタビューは2017年全英優勝以前のものです。
 この1年ほど前はインドネシア3番手くらいでしたが、ここに来て急上昇しています。
 園田/嘉村と同様、身長170cmくらいでペアを組んでも世界トップクラスまで行けるんだという希望を持たせてくれるペアです。ちなみに全英決勝の相手の中国ペアは195cmと193cmです。

 ギデオンは父も代表選手だったようです。
 スカムルジョはおじがアルベン・ユリアント・チャンドラ(元ユニシス在籍、世界ランキング1位も経験、池田信太郎と組んだこともある)とのこと。


Badminton Unlimited 第153回(2016-12-11)所収。

・インドネシアはワールドクラスの選手を輩出してきたが、とりわけ男子ダブルスでは偉大な選手たちが居る。
・オリンピック金メダリストのレキシー・マイナキー/リッキー・スバグジャ、そして2度の世界選手権優勝ペアのアーサン/セティアワンの名前が挙げられるだろう。
・そしてその後継者たちが出てくる流れはとどまるところを知らない。

・今もっとも期待できる若手ペアが2016年の 中国オープン(SSP)で優勝したギデオン/スカムルジョだ。
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マーカス・フェルナルディ・ギデオン(左)
「・コーチ陣がいろんなことを指導してくれるので練習への意欲は高い。
・また代表チームには良い選手がいっぱいいるので彼らから学べることも多くある。
・例えばトップクラスに居続けるためにはどうするべきかなどだ。」

・ジャカルタのインドネシア代表の体育館で行われたインタビューで、2016年のブレークやその後もトップレベルを維持していることについて語ってくれた。
・現在世界ランキング4位の2人は別々のクラブでキャリアを重ねてきたが、2人ともバドミントンの面白さを最初に教えてくれた父親に感謝しているところは共通している。

ケヴィン・サンジャヤ・スカムルジョ(右)
「・僕の家の裏にはバドミントン用の体育館があって父はそこでプレーしていた。
・僕はそれを見るのが好きで、見ているうちにバドミントンの虜になった。
・それからバニュアンギの小さなクラブに所属していたが、2007年にジャルムクラブ(Djarum、インドネシアの有名なクラブ)に移籍した。
・代表チームに加わったのはいつだったかはっきり覚えていないが、2012年か13年のころだった。
・ベストの選手だけが選ばれるのが代表チームなので、代表に入れてとても嬉しかった。」

ギデオン
「・バドミントンを始めたのは8歳の頃だった。
・父に教わってタンカス(※クラブ名か?)に入ったがその後すぐ2011年に代表チーム入りできた。
・子供のころから夢だった代表チームには入れて誇らしかった。
・海外の試合に出て海外の強豪と戦えると思うと素晴らしい気持ちだった。」

・その希望はすぐに叶えられた。
・2013年、当時22歳のギデオンは、北京五輪金メダリストのマーキス・キドーとペアを組むことになった。
・そしてギデオンにとっては初めてのメジャータイトルであるフレンチオープン(SS)で優勝を飾った。
・若い彼はキドーのような才能ある選手と組むことができてとても嬉しかったという。

ギデオン
「・幸運だったし彼のような選手と組めて光栄だった。
・自分はそのころ経験が足りなかったが、彼は僕をよく指導してくれたので、多くのことを学ぶことができた。
・マーキスは気さくな人で僕がプレッシャーを感じないように気遣ってくれた。
・彼自身、試合を楽しむことが好きで、プレー内容が良ければ勝ち負けにはあまりこだわっていないようだった。
・大らかな人だった。」

・しかしキドーのキャリアは少しずつ終わりが近づいていたので、ギデオンは新しいパートナーを探さなくてはならなかった。
・そこに20歳のスカムルジョが現れた。
・スカムルジョのパートナーはケガで苦しんでおり、ギデオン/スカムルジョは2015年からペアを組むことになった。

スカムルジョ
「・最初は年上のギデオンから多くのことを習わなくてはならなかった。
・経験のある選手と組んでプレーすることに慣れなくてはならなかった。
・何より彼はスーパーシリーズ優勝経験者だったので。」

ギデオン
「・プレースタイルがやや違っていたのでお互い慣れるまでしばらく時間がかかった。
・お互い上手く行ってると感じ始めたのは2015年の終わり頃だったと思う。」

・2015年7月の台湾オープンでは決勝で敗れ、2人は問題を解決する必要を痛感していたが、3ヶ月後同じ台湾で行われた台北マスターズで優勝しグランプリタイトルを獲得した。
・2016年も勢いは続いており、1月のマレーシアマスターズ(GPG)で優勝。
・3月のインドオープン(SS)でスーパーシリーズに初優勝。
・急速な進歩に2人の自信は高まっている。

ギデオン
「・キドーと組んでいたときにスーパーシリーズに優勝したことはあったが、そのときは彼の力で優勝したと思っていた。
・そしていまはスカムルジョと組んでも同じぐらい上手くやれている。
・僕たち2人で一緒に強くなれたということだ。
・パートナーの経験の力によらずスーパーシリーズに勝てることを示せた。」

スカムルジョ
「・あの勝利でモチベーションがとても上がった。
・あんなに早くスーパーシリーズに勝てるとは思ってもいなかったが、僕らはやれることを示した。
・より多くのスーパーシリーズで勝ちたいと思うようになった。」

・その後2人はオーストラリアオープン(SS)、中国オープン(SSP)に優勝。
・成績が急上昇した今、2人が求めているのは高いレベルでの安定感だ。
・特にリオ五輪出場を逃してからはそうだ。

・ギデオン
「・インドオープンで優勝して以降は成績も良かったのでリオ五輪出場を目指していた。
・しかし(五輪レース終盤の)シンガポールオープン、アジア選手権での成績が悪く五輪には出場できなかった。
・その失望は忘れて今は2020年の東京五輪を目指している。」

スカムルジョ
「・リオ五輪にはとても出場したかったので出場できずとてもガッカリした。
・五輪出場はすべての選手の夢だ。
・2020年に向けてモチベーションを高めて行かなくてはならない。」

・2020年までしばらく時間があるが、2人は正しい方向に向かっていると信じている。

動画

2008年北京オリンピック MD決勝
…ギデオンの前のパートナー、マーキス・キドー北京五輪優勝の動画。
※消されたので"kido setiawan beijing"とかで検索して下さい。


2013年 フレンチオープン(SS) MD決勝
ギデオン/キドーvsクー・ケンキット/タン・ブンヒョン(マレーシア)


2016年 インドオープン(SS)MD決勝
ギデオン/スカムルジョvsアンガ・プラタマ/リッキー・カランダ・スワルディ(インドネシア)


2016年 オーストラリアオープン(SS)
決勝 ギデオン/スカムルジョvsアンガ・プラタマ/リッキー・カランダ・スワルディ(インドネシア)

2016年 中国オープン(SSP)決勝
ギデオン/スカムルジョvsマティアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク)