バドミントン観戦Tips

バドミントンの主に国際試合の情報、観戦に役立ちそうな知識など。リンクはご自由にどうぞ。

 タイ・ツーイン(戴資穎)は台湾の女子シングルスの選手。21歳、直近の世界ランクは9位。
 初タイトルは2012年ジャパン・オープン優勝で、ここまでSS4勝。

 2015年12月のインタビューで内容はかなり楽観的ですが、根拠のある楽観だったようで、2016年に入ってからは好成績です。
 先月の全英は準決勝進出(ワン・シーシャンに敗れた)、今週のマレーシアはインタノンに敗れたものの準優勝でした。


画像はBWFランキングから。

Tai Happy Despite Diminishing Returns - BWF公式 2015-12-11

[要約]
・2014年の終盤、香港オープンとSSファイナルズを勝ち、2015年は彼女の年になるかと思われた。
・しかし安定して勝つことができず、SSファイナルズのタイトルも防衛できなかった。

・2015年、全英では準決勝に進出し、順調な滑り出しだった。
・しかしマレーシアでは1回戦負け。
・そしてこの年のポイントとなるシンガポールオープン決勝では、3点のマッチポイントを握りながら中国のスン・ユに勝てなかった。
・世界選手権ではメダルを獲得する大きなチャンスもあったが、準々決勝で6点のマッチポイントを握りながら、インドネシアのリンダウェニ・ファネトリに敗れている。
・しかしこれらの打撃も大きな重荷にはならず、すぐに忘れることができたようだ。

タイ・ツーイン
「・今年(2015年)タイトルを取れなかったことについてはがっかりしてはいない。
・内容には満足しておりやり方を変えるつもりもない。
・もう少し安定感が必要なようだ。
・世界選手権での負けは今はもう悔やんでいないし、考えることも本当にない。」

・しかしカロリナ・マリンのような選手が身体能力の面で高い基準を作り、他の選手たちが追いつくのに苦労していることは認めている。

タイ・ツーイン
「・マリンは背が高くパワフルで左利きなので、彼女との勝負は厳しい。
・彼女はとても高い基準を作ったと言えると思う。」

・にも関わらず楽天的な彼女は、好調時の経験から今の状態には満足しており、プレーのやり方を変える予定はないという。

タイ・ツーイン
「・私は上手くやれていたが、強い選手に当たっただけ。
・自分も強い選手の一人と認識されるようになったので、タイトルを取れるとしても去年のようには行かない。
・ランキングを維持することはできた。
・香港では足をケガしSSファイナルではそのため上手く行かなかった。
・来年はもっと上手くいくと信じている。」

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2012年ジャパン・オープン
タイ・ツーイン(台湾)vs廣瀬栄理子
https://www.youtube.com/watch?v=VmptliWL7fY
ハイライト
https://www.youtube.com/watch?v=XbraN6KpYSc

2013年マレーシア・オープン決勝
タイ・ツーイン(台湾)vsヤオ・シュエ(中国)
https://www.youtube.com/watch?v=6ECbEZo7-X0

2014年香港オープン決勝
タイ・ツーイン(台湾)vs奥原希望
https://www.youtube.com/watch?v=urq0387Xofg

2014年SSファイナルズ決勝
タイ・ツーイン(台湾)vsスン・ジヒュン(韓国)
https://www.youtube.com/watch?v=udWh7kVb4-0

2015年世界選手権準々決勝
タイ・ツーインvsリンダウェニ・ファネトリ(インドネシア)
https://www.youtube.com/watch?v=qdloaMD4I1k
→第1ゲーム21-14、第2ゲームも20-14、メダル獲得まであと1点。ところが…。

 基本的なことはお分かりかと思うんですが一応…。
 直接対決の対戦成績(Head to head)はプロフィールから見られます。
 それを見ればこの選手はあの選手に勝ったことがあるのか、また何勝何敗かということが分かります。

 試合情報の見方についてはこちら

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まず世界ランキングが載ってるサイトは2つあります。

トーナメントソフトウェア
…以前からあるのはこちら。詳しいデータが載っているので、以下ではこちらを使います。

BWFファンサイト
…こちらは16年の1月くらいからできたもの。上との違いは、デザインが良い(?)、顔写真が大きい、これまでの獲得賞金と勝敗が見やすいところにある、ちょっとしたQ&Aが載ってるなどです。

ranking-profile01
Overviewタブ ↑このページのこと。
Tournamentsタブ 各大会での順位と獲得ポイントが見られます。

プロフィールは青の四角で囲った人型のアイコンから見られます。
ちなみに右のJapanを押すと日本人だけを抽出してくれます。もちろん他の国でも同様です。これは便利。
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桃田のプロフィールです。
ranking-profile03
 Date of birthは誕生日、Bestはランキングの最高位と達成した月/日/年。

タブの意味は
・Career Overview
 キャリアの全般について。
 種目ごとの勝敗は、Totalはこれまでの累計、Current yearはこの1年についてです。
 ・Prize Money: 種目別の獲得賞金総額。単位はUSドル。
 それより下は他のタブに書いてあることと同じです。

・Full Profile
 期待させといて、大したことは載ってませんヽ(#`Д´)ノ

・Matches
 ここ2年ほどの試合の勝ち負けが載っています。全部載せてくれると良いんですが。右のグラフの形のアイコンはその試合のスタッツ(統計)、VSからは直接対決の成績が見られます。

・Ranking History
 ランキングの履歴です。詳しい見方やランキングの決定方法については世界ランキング決定の仕組み(1)に書いたのでご覧下さい。

・Head to Head
 直接対決の一覧です。すべての試合が載っているため量が多いんですが、対戦相手の名字でアルファベット順に並んでいます。
 Detailsをクリックすればスコアなどが見られます。

 桃田はこの時点でチェン・ロンに0-4、リー・チョンウェイに0-1、リン・ダンに0-1です。上位3人にはここらで一発入れておきたいですね。
 チョンウェイとはマレーシアリーグで11点5ゲームの試合をやったことがありますがそのときも勝てませんでした。その手のランキングポイントが入らない試合については載ってません。
ranking-profile04

 またリン・ダンvsリー・チョンウェイならリン・ダンのHead to headから見られます。一覧はこちら

以上です。

Chong Wei: Momota will bounce back from gambling setback - The Star 2016-04-07

[要約]
リー・チョンウェイ
「・初めてニュースを聞いたとき、全く予想外のことでショックを受けた。
・日本のバドミントン協会が桃田を五輪に送らないという決定をしたとも聞いた。
・規律上のことで、起こってはならないことが起こったのだと思う。

・でも桃田はまだ若いから、なにか悪い影響を受けてしまって…良くないことをしているとは分からなかったのだろう。
・これに懲りて、より強くなって帰ってきてほしい。
・彼はとても技術の高い選手で、世界ランク2位にもなっているのだから。

・他の若い選手もみんなこれを教訓にしてもらいたい。
・特にマレーシアの若手には、行動に注意して、正しい振る舞いをして欲しい。」

・日本バドミントン協会はコーチ陣には箝口令を敷いており、朴柱奉ヘッドコーチを含め、コメントは得られなかった。
・この件は5月のトマス杯にも大きな影響がある。

2018年から若干の変更がありました。変更後についてはこちら

 賞金等についてのまとめはこちら
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 細かいことですが、賞金総額から優勝者へは何パーセント分配されるかというような話です。
GENERAL COMPETITION REGULATIONS第28条 賞金

28.4 賞金の分配

 BWFが統括する試合やそれと同数程度の選手が出場するすべての試合において、以下の分配が推奨される。

SS、SSプレミアなど

以下の数字は賞金総額に対する%
*ダブルスはペアあたりに対する分配の割合。
1位2位3位/45位/89位/16
男子シングルス7.503.801.450.600.35
×1×1×2×4×8
7.503.802.902.402.8019.40
女子シングルス7.503.801.450.600.35
×1×1×2×4×8
7.503.802.902.402.8019.40
男子ダブルス*7.903.801.400.7250.375
×1×1×2×4×8
7.903.802.802.903.0020.40
女子ダブルス*7.903.801.400.7250.375
×1×1×2×4×8
7.903.802.802.903.0020.40
混合ダブルス*7.903.801.400.7250.375
×1×1×2×4×8
7.903.802.802.903.0020.40

 32人/ペアのトーナメントなら1回戦を勝てば賞金が出るということですね。
 しばらく前は優勝者にはシングルスもダブルスも一律に7.5%だったはずなんですが、今はダブルスが7.9%とちょっと上がっています。もしかしたらダブルスへの分配を増やしていくのかもしれません(※完全に憶測です)。

SSファイナルズ

 SSやSSPなどは上の通りですが、SSファイナルズだけは参加人数が8人/ペアと通常より少ないので数字がちょっと違います。

以下の数字は賞金総額に対する%
*ダブルスはペアあたりに対する分配の割合。

1位2位3位/4GL3位GL4位
男子シングルス8.004.002.001.100.60
×1×1×2×2×2
8.00
4.002.002.201.2019.40
女子シングルス8.004.002.001.100.60
×1×1×2×2×2
8.00
4.002.002.201.2019.40
男子ダブルス*8.404.002.001.300.70
×1×1×2×2×2
8.40
4.004.002.601.4020.40
女子ダブルス*8.404.002.001.300.70
×1×1×2×2×2
8.40
4.004.002.601.4020.40
混合ダブルス*8.404.002.001.300.70
×1×1×2×2×2
8.40
4.004.002.601.4020.40

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[ソース]
(.pdf)BWF World Superseries Annexure A – Prize Money Distribution

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